【早川ひろのり】DX(デジタルトランスフォーメーション)とデジタル時代のまちづくり

早川ひろのりDXとデジタル時代のまちづくり

DXと来たるデジタル時代に向けて

今年9月のデジタル庁創設に向けて、政府では以下のようなさまざまな方針が打ち出され、急速に次のデジタル時代を見据えた動きが広がりつつあります。

● 行政のデジタル化、オンライン自治体に向けて

● 教育のデジタル化

● マイナンバーカードの推進と多機能化

● テレワークの推進

など

 

DXとはなにか?

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、2004年にウメオ大学(スウェーデン)のエリック・ストルターマン教授が提唱した、「進化するAI、IoTなどのICTが人々の生活をよりよく変化させる」という概念です。

経済産業省では、「データやデジタル技術を使って、顧客視点で新たな価値を創出していくこと」と定義されています。

DXの本質とは、データ活用をおこない、ITテクノロジーを使って人々の生活を豊かにしていくことです。

そして、「コンピュータは難しい」「わからない」といった印象を持つ人々にとって、ハードルを取り除いていくような技術もITがもたらすものの一つです。

現在、社会が直面しているコロナ禍の中で、テレワークやリモートワークなどの働き方、地方への回帰などの価値観の大きな変化が起こっています。

そういった中で、さらに将来はAI(人工知能)などの技術が急速に進歩し、人間の能力を超えてしまうシンギュラリティ(特異点)が2045年にも訪れると言われています。

そういった中で、私たちの社会や暮らしは決定的に変わることでしょう。

 

AI時代に重要なこと

人間より優れた人工知能が生まれる時代。

人間に変わってAIが行う仕事も増えるはずです。そういった中で、重要なことは以下の2つであると考えます。

①AIが苦手とする分野(クリエイティブな領域)への人材育成

②AIによって得られる利益の再分配の仕組みの構築

 

①は、デジタル時代を生き抜いていく次の世代を育てていく上で、教育の重要性がさらに高まるということを示します。

AIに使われる人材でなく、AIを活用し、さらに人にしか出来ない価値を創造することのできる人材をしっかりと育てていくことが重要です。

また②は、AIによって仕事を失う人々にとってのセーフティネットとしても不可欠です。

AIによって得られる利益をベーシックインカムとして国民全体に公平に再分配する仕組みです。

これからしっかりと議論すべきですが、課税は累進課税として行い、得られる税金を最低保障の意味を持つ形で分配する仕組みもその一つでしょう。

現在、ひとり親、子どもや若者、高齢者の貧困など、貧困問題が大きな課題となりつつあります。

SDGsの17の目標の一つにも掲げられている「貧困問題の解消」は、こういった施策によっても一つの解決策となりうると考えます。

 

さいごに

皆さんが、住む場所に関わらず生活に困ることなく一定の収入を得た安心感の上で、さらに心のゆとり、生きがいなどを目指して仕事に取り組む。

こういった社会が将来の世界の目指すべき姿であると感じます。

現在、日本では急速な人口減少がはじまり、2060年には8600万人あまりまで減少すると言われています。

そして、新しいデジタル時代の到来。

これらは、私たちがこれまでの歴史上経験しなかったことであり、今までとは全く違う新しい価値観、暮らし方が広がることでしょう。

そうした新しい時代の中で、人々が暮らしやすく、将来に希望の持てる社会を実現する上で、未来を見据えた政治を行うことがとても重要であり、今、求められています。