滋賀県連幹事長代理の船本大津市議会議員の6月議会での質問を掲載します。
少し文量が多いですが、ご一読いただければ幸いです。
目次
- 1 1-地域元気づくり事業補助金について 所属名:協働のまちづくり推進室
- 2 2-ICTの活用について 所属名:イノベーション戦略室
- 3 3-電子決裁について 所属名:行政管理室 出納室
- 4 4「認知症初期集中支援チーム」について 所属名:長寿政策課
- 5 5-学校臨時休業等における学習について 所属名:学校ICT支援室
- 6 6-小中学校における体力向上について 所属名:学校教育課
- 7 7-最澄1200年大遠忌について 所属名:観光振興課
- 8 8-幼稚園を活用した子育て支援について 所属名:幼保支援課
- 9 9-生活困窮者自立支援事業について 所属名:福祉政策課
- 10 10-庁舎整備基本構想の策定について 所属名:管財課
- 11 11-スーパーエコスクールについて 所属名:教育総務課
1-地域元気づくり事業補助金について
所属名:協働のまちづくり推進室
本事業は、コロナ禍でも地域を元気にするためのまちづくりを支援する補助事業ですが、何学区申請があり、事業内容、どのような傾向か。また、今後の予定は。
「地域元気づくり事業補助金」は、16学区申請があり、事業傾向は、子どもたちやその保護者など、まちづくりを担う世代の新たな地域活動への参画を促す事業や、地域活性化事業、地域の歴史や魅力を知る事業など、各地域において、創意工夫された「元気なまちづくり」に資する内容となっている。今後、採択された事業が円滑に実施出来るよう、丁寧に対応する。
2-ICTの活用について
所属名:イノベーション戦略室
(1)自治体専用ビジネスチャットについて
大津市は5月から運用開始したこのビジネスチャットについて、職員間の連絡や情報共有を迅速化し、業務効率化を図ろうとしています。現状の効率化について伺う。
自治体専用ビジネスチャットは、昨年度の実証実験を経て、5月から本格運用を開始し、行政専用ネットワークであるLGWANを利用。職員に限定した高いセキュリティが確保されている。内務では、関係者全員同時発信し全員参照の確認ができることや職員が出先で書類等を受信できることに加えて、他(ほか)の自治体職員との情報共有や情報交換等の手段として利用することなど、有効活用している。
(2)全庁ネットワーク再構築および無線化について
コロナ禍の取組でテレワークの対応や、セキュリティ強化を目的に、全庁ネットワークの再構築を進め、事務効率の向上を図ろうとしています。今後のスケジュールと事務の効率化について伺う。
スケジュールは、今月、ネットワーク設計着手、10月頃、構築作業開始、来年1月頃、移行作業、3月稼働を予定。同時に、本庁無線化も運用開始する。また、事務効率化は、庁内無線化で端末の携行で事務を行え、会議も、ペーパレスで効率化を図る。執務室のレイアウト変更の配線工事も不要となり、経費(約1000万円)の節減もできる。
(3)デジタル庁について
本年9月、国のデジタル庁が設置される。大津市の対応を伺う。
本市は、デジタル庁設置を含むデジタル改革関連6法案の成立を受け、先般のデジタルイノベーション戦略本部員会議において、行政手続オンライン化など全庁的に取り組む事項を検討する「DX(デジタルトランスフォーメーション)推進検討部会」、また、全国統一の標準システムの導入17業務について、今後、市の対応を検討する「情報システム標準化検討部会」の2つの専門部会を設置した。今後は各専門部会の取組を主軸としながら、国の目指すデジタル社会の形成の方針に沿いつつ、市民生活の更なる利便性と事務効率の向上を目指し、柔軟かつ迅速にデジタル化を推進します。
3-電子決裁について
所属名:行政管理室 出納室
電子決裁推進プロジェクトチームにより、決裁事務の効率化及び電子決裁の推進に取り組み、電子決裁率が約80%向上されているが、書類の減少、廃棄費用削減、業務の効率化の成果について伺う。また、令和3年度、支出命令書を始めとする会計帳票の電子決裁化を行う予定と聞いたが、今後の取り組みを伺う。
電子決裁の効果は、平成31年度以降に廃棄した文書量は、それ以前と比較し、年間約25,000キログラム減少している。一定効果があったと評価している。
業務効率化の成果は、決裁中の起案の所在や決裁履歴が端末上で確認でき、紙では誤り時に一から起案作成していた。修正も容易に行える。庁外職員が本庁へ赴くことなく事務が行え、効率化と負担軽減が図られた。今後は、本年7月稼動に向け、会計関連帳票の電子決裁にも対応した新しいシステムの移行準備を進め、更なる効率化を図る。
4「認知症初期集中支援チーム」について
所属名:長寿政策課
認知症の早期診断、早期対応を行うため、医療・介護の専門職と専門医で認知症初期集中支援チームを構成し、要介護にならないよう本事業が果たすべき役割は大変重要です。大津市に対し、認知症初期集中支援事業や認知症カフェによる健康維持につながる効果のある事業を継続的に実施し、市民への認知症の予防や改善ができるよう各種事業の取り組みを求める。
認知症初期集中支援チームが、認知症の人や疑いのある人、そのご家族の自宅を訪問し、認知症に関する相談対応を行っている。認知症の方、ご家族、地域の誰もが気軽に集える「認知症カフェ」、「サポーター養成講座」、認知症サポート医師による「もの忘れ相談」、スマートフォンやパソコンからWEB上で認知症の簡易チェックができる専用サイトの開設などを実施している。今後も予防や生活改善ができるよう各種事業に取り組む。
5-学校臨時休業等における学習について
所属名:学校ICT支援室
GIGAスクール構想により、学校や家庭の学習や臨時休校時にオンライン学習を行うため、専用の教材使用料及び賃借料 約3352万円を措置している。タブレット導入によるメリットを活かして生徒が興味を持ちながら、自ら調べ、学ぶ意欲につながり、より良い学習を期待するが、現状の課題や効果。また、学校間の通信や地域探検事業等、地域連携もタブレットは有効と考えるが見解を伺う。
昨年度、臨時休業時にオンライン学習教材を導入し、学習保障に努めた。学校再開後は、授業での活用や、家庭学習の課題に活用し、今年度は、タブレット端末を整備。さらに活用率が向上。なかでも、個々に応じた教材活用や自分で段階的に取り組めるなど、各自分にあった学習を進めている。また、ICT活用した次世代型教育を研究する実践校を設置し、校外での活用や遠隔学習など多様な活用の調査・研究を行い検証している。
6-小中学校における体力向上について
所属名:学校教育課
小学校の体育学習指導、中学校の保健体育科学習指導において、運動習慣定着のための体育用具を配備した実践校を9校決定している。会計年度任用職員配置や用具の配備等、現状と実践各校の検証後、水平展開されると考えますが、今後、体力向上に向けた取り組みを伺う。
小学校9校に対し、ボールやミニハードルなどの運動用具を配備し、運動環境の整備と運動の習慣化を図っている。小学校1校を体力向上推進校に位置づけ、体育科指導リーダーと学級担任の2人が児童に指導を実践し、育成を図っている。当該校には会計年度任用職員を配置し、体育科指導リーダーが指導や授業づくりに専念できるようにした。中学校は、生涯、スポーツを親しめる体育の授業を目指して指導助言をしている。今後、各校の実践の成果を共有し、人生100年時代の体をつくる教育の推進に努める。
7-最澄1200年大遠忌について
所属名:観光振興課
最澄大遠忌1200年を契機に大津市は、伝教大師最澄と天台宗ゆかりの市内各地域への周遊を促進するため1316万円で誘客プロモーションを予定している。進捗状況は?誘客と市民が大津の歴史を知るきっかけや、昨年、麒麟が来る、明智光秀で注目された西教寺、日吉大社周辺の魅力も発信できると考える。
誘客プロモーションは、本年秋に東京国立博物館で開催される特別展「最澄と天台宗のすべて」にあわせ東京国立博物館のパネル展示を行い、首都圏を放映エリアの地上デジタル放送の特別テレビ番組を制作・放映し、比叡山延暦寺や門前町坂本を中心とする大津の魅力を発信する予定。市民には、伝教大師最澄1200年魅力交流委員会と連携し、広報おおつ、インターネットを活用し、地域の観光資源やイベント情報を広く伝えます。
8-幼稚園を活用した子育て支援について
所属名:幼保支援課
この事業は市民の暮らしに応じた支援策として取り組まれています。今年度もコロナ禍の対策が必要で、各幼稚園の感染対策を伺う。夏季8指定園の週5日、一時預かり支援についても、これまでの成果を含めて伺う。
一時預かり事業の感染防止対策は、空気清浄機、高圧滅菌器、サーモグラフィーカメラ等の備品を整備し、さらに日常消毒等、消耗品を整え、対策を講じている。また、令和元年度より、一時預かり事業を拡充し夏季休業中には、8指定園で実施したが、昨年度と今年度は、感染拡大防止のため各園で実施する。成果は、令和元年度210人から、令和2年度358人に増え、総園児数の15%に当たる。保護者ニーズに応えたと捉えている。指定園では、子ども達が人と関わる力や体験の幅が広がり、教職員も環境、教材、支援の方法を学び合い、保育の質の向上につながった。
9-生活困窮者自立支援事業について
所属名:福祉政策課
(1)自立相談支援事業について
生活困窮者からの相談を受け、課題の解決に向けた支援計画を策定し、困窮状態から早期自立への支援及び、同行相談や、信頼関係の構築といった支援に時間のかかる方に対しては、より丁寧に行って頂いているが、これまでの取り組み成果と今後の課題を伺う。
庁内関係課や自立相談支援機関が、生活困窮者自立支援法第9条に基づく支援会議や、本人同意のもとで開催する庁内アセスメント会議の中で、情報共有を図り連携し、生活困窮者支援を推進する体制を整えた。現在、新型コロナウイルス感染症の影響で、自立支援の相談件数が増加している。より多くの対応が必要であると考え、今年度から就労支援機関への同行や自宅訪問など、アウトリーチにより丁寧な支援を行えるよう、自立相談支援機関の人員を2名増加して対応している。
(2)就労準備支援事業について
複合的な課題を抱かえ、直ちに就労が困難な方に対し課題把握や支援方針を決定するためのプログラムを作成し、個々の状況に応じた支援(日常生活・社会生活・就労自立支援)をしているが、一人ひとりの課題に寄り添った支援について伺う。
一般就労が困難な方は本人の状況に応じたきめ細かい支援が必要である。それぞれのニーズに応じた支援を行っている。引き続き就労に関係する機関と連携し、必要に応じて就労準備支援事業につなげていく。
(3)家計改善支援事業について
今年度からファイナンシャルプランナーによる、相談者の家計状況のヒアリングやアドバイス、各種制度の紹介や専門的助言・指導を行っている。4月から始めたばかりですが、すでに自立相談支援事業とも連携し一体的な支援のケースもある。今後、現在支援中の相談内容を分析し、円滑に運用できるよう、関係機関と連携する。
一般就労が困難な方は本人の状況に応じたきめ細かい支援が必要である。それぞれのニーズに応じた支援を行っている。引き続き就労に関係する機関と連携し、必要に応じて就労準備支援事業につなげていく。
10-庁舎整備基本構想の策定について
所属名:管財課
(1)2050年、カーボンニュートラルについて
庁舎整備は、安全面、衛生面、環境面、コスト面である「清掃、修繕、光熱費」、立地適正化計画に示す主要駅周辺に移転することなどに加え、2050年のカーボンニュートラルを見据えた、庁舎の構想を大津市は策定するべきと考えるが、市の見解を伺う。
2050年、カーボンニュートラルを見据えた庁舎整備基本構想は、地方自治体においても脱炭素社会の実現に向けた取り組みが求められることから、庁舎整備基本構想における各項目の検討は、この視点も重要であると考えている。また、立地条件も、JRや京阪電車など公共交通機関のアクセスや自然環境の特性を判断項目に含める。
(2)今後の進め方について
令和4年3月末までに今後の進め方を大津市はまとめる予定ですが、市の基本構想策定時には、庁舎整備を行う工事着手の時期や完成目標を、スケジュールに示すべきと考えるが見解を伺う。
基本構想策定時のスケジュールは、各項目の検討結果を踏まえ、それ以降の進め方についても整理をする。
(3)庁舎が使えない場合について
庁舎整備が完成しない間に、大規模地震等で本館や別館が完全に使用できなくなった場合、どのように対応するのか、庁舎整備のスケジュールを見直すか、市の見解を伺う。また、本館、別館に接続している新館部分も影響があるが、新館も含んだ対策について伺う。
大津市業務継続計画では災害により本館及び別館が不使用を想定し、明日都浜大津やスカイプラザを代替執務室として確保することとしている。本庁舎の損傷に対する応急復旧に関は、災害時本庁舎・市施設管理マニュアルに基づき対応する。
11-スーパーエコスクールについて
所属名:教育総務課
大津市は老朽化の進む学校施設の修繕、建替え費用が財政負担となるため、適正に改修・改築を行い、コスト縮減や財政負担の平準化を図る目的に、「学校施設の長寿命化計画」を2021年度~2042年度の22年間で小学校37校、中学校18校を対象に策定した。しかし、2050年カーボンニュートラルは考慮していません。スーパーエコスクールのような生徒、教職員、保護者、地域、環境やエネルギーに良い取り組みについて検討し、計画を見直すべきと考えるが市の見解を伺う。
「大津市学校施設長寿命化計画」の見直しは、同計画にカーボンニュートラルに係る直接的な記載はないが、長寿命化改良事業は、構造躯体を再利用することから、改築と比べて廃棄物排出量や二酸化炭素発生量が減少し、大幅に環境負荷を低減することができます。個別施策に順次、学校体育館のLED化を進め、環境に配慮した整備に努めている。また、「大津市学校施設長寿命化計画」は、環境面だけでなく、学校に関わる様々な情勢の変化を見極める中で、見直しの必要性を検討していく。